ED治療医の話
中高年男性が陥る二次的な心因性EDに
患者さんが希望する経口治療剤を
横浜赤十字病院 泌尿器科部長 岩崎 晧
患者さんは簡単なED治療を希望
経口剤が登場する前、EDを理由に受診された男性に今後の検査や治療方法について説明すると「簡単に治せるものがあるかと思って来たが、大変そうだから結構です」と帰られる方が結構いらっしゃいました。結婚や子作りという差し迫った問題がない40歳以降では、特にその傾向が強かったように思います。
最近、ED治療に関するアンケート調査を行ったところ、ほとんどの患者さんが「経口剤がなければ来院しない」「経口剤以外の治療を希望しない」と回答され、患者さんは簡単なED治療のみを希望されていることを改めて確認しました。説明の時点で帰ることが多かった中高年男性が、現在では経口剤の処方を希望されるようになったので、60歳代の患者さんが最も多くなっています。

中高年男性の二次的な心因性EDに
40〜50歳代のEDには、酒を飲んで失敗して次回も不安を抱えて臨んだために失敗し、EDに陥ったという二次的な心因性EDが多くみられます。こうしたケースでは「剛速球を投げられなくなったらカーブやスライダーをマスターすればどうですか」「100mを10秒で走らなくても15秒で走る楽しみを頭で考えて行えばいいんですよ」などのカウンセリングが有用ですが、経口剤があればより効果的です。心因性EDはあせって失敗するので、経口剤で勃起を維持すれば余裕が生まれるためうまく行きます。何回か成功すると自信も回復され、やがて経口剤は必要なくなることも少なくありません。
ED治療の役割分担
ED治療には医療機関によって、それぞれの役割分担があるように思います。大学病院は、各種の検査を行い集積したデータを分析して、より良い治療にするための情報提供をする義務がありますし、私ども病院の泌尿器科医は基礎的な原因を把握したうえで治療し、経口剤で効果がみられない患者さんへは他の治療をお勧めしています。患者さんの状態をよく把握されているかかりつけ医の先生方は、罹病疾患や服用薬をチェックして安全に服用できるかどうかを確認できれば、患者さんのニーズに合わせて処方されれば良いと思います。

