ED治療医の話
EDを治療することによって
うつ症状も良くなることが多いのです。
五日町病院 院長 齋藤 道男
最近、増加している神経症性のうつ症状にはEDが良くみられます
精神科、神経科での私の日常診察において、最近、躁うつ病はそれほど増えていませんが、神経症性のうつ症状は増加しているように思います。仕事の上でのストレスやリストラなどといった、はっきりした原因で抑うつ状態になったのが神経症性のうつ症状で、年齢層も若い方から定年前の方まで幅広くみられます。この神経症性うつ症状の一つとしてEDが良くみられます。ED自体が抑うつ状態を引き起こすこともありますし、抑うつ状態が勃起を妨げたり、服用した向精神薬でさらにEDが悪化することがあるからです。
うつ症状で膨らんだ心配の中からEDを一つ取り除くだけでも、
病状自体を上向きにさせることが結構あります。
神経症性のうつ症状では一つ悩み始めると、これが根っこになって他の心配を呼び起こし、生じた心配が元の悩みや他の心配を増幅してどんどん膨らませていきます。したがって、神経症性うつ症状としてEDになると、勃起しないことが病状をさらに悪化させることもあります。神経症性のうつ症状は根本の悩みを取り除けば、抑うつ状態から脱することができますが、原因を取り去ることは簡単なことではありません。そうした時に、少なくとも症状の一つを取り除くという意味においてED治療薬は良い手段であると思います。また、EDが改善したことで心配の増幅が断ち切られ、抑うつ状態自体が上向きになることもあるからです。
夫婦関係を大事にしていく中でうまく使っていただくことが
ED治療薬には大切だと思います。
ED治療薬によって実際にうまく行った家庭があるのですから、やはりED治療薬の役割はあると思いますし、悩んでいる方に使っていただく価値もあると思います。ただし、夫婦関係において性の問題は、とてもナイーブでデリケートなさまざまな捉え方があるわけですから、EDが治りさえすれば家庭がうまく行くというものではないと思います。薬を服用すればすべて順調というような万能薬があるわけがなく、大切なのはED治療薬が良い夫婦関係を保つための一助になりうるかどうかで、夫婦関係を大事にしていく中でうまく使っていくことが大切だと思っています。

