医師から患者さんへのメッセージ

医師から患者さんへのメッセージ

■高血圧とED


西征二西内科循環器科 院長
西征二

高血圧症ですが、「最近、(勃起力が)弱くなった」と感じるようになりました。
これは年齢のせいですか。それとも高血圧症のせいでしょうか。

●EDを進展させる要因になる高血圧症

高血圧の病態が動脈硬化を進展させ、血のめぐりが悪くなって循環障害をきたすようになります。これによって陰茎動脈の血流も悪くなりますので、高血圧症の方はEDになりやすくなると言えます。性機能は年齢とともに低下していきますが、原因はそれだけではないので、40歳以上の男性高血圧症患者さんには、性機能についてお尋ねすることにしています。EDの症状を感じたら、かかりつけ医に相談してみることをお勧めします。

 
降圧剤を飲んでいますが、ED治療薬を併用した場合に、副作用があらわれる心配はありませんか。

●降圧剤と併用しても、問題は少ない

降圧剤とED治療薬を併用して副作用があらわれないか、と心配するお気持ちはよくわかります。日本でED治療薬が処方され、6年が経過しており、この間、降圧剤を飲みながら、ED治療薬を飲んでいる方はたくさんいらっしゃいますが、降圧剤との併用に注意が必要なED治療薬もありますが、医師の指導にきちんと従って飲めば、特記すべき副作用は少ないと言ってよいでしょう。しかし、日本で発売されているED治療薬の中には、α遮断薬(降圧剤の一種)との併用ができないものもあるので注意が必要です。

降圧剤を飲んでいて、今年50歳になります。
この年齢になって、ED治療薬の効果はあるのでしょうか。

西征二

●早期治療ほど高い治療効果

これは、みなさんからよく受ける質問です。ED治療薬の効果には個人差があって、高血圧症の重症度、血圧管理の状況、罹病期間、合併症やストレスの状況などによって異なります。血圧コントロールをしやすい軽症で初期のうちに治療を開始するほど、ED治療薬の効果も高いと言えます。EDの程度が軽いうちに、かかりつけ医に相談されることが治療効果を上げるコツです。

 
高血圧症の治療中で2年間ED治療薬を飲んでいます。最近、以前のような効き目が感じられない時があるのですが、どうすれば良いでしょうか。

●生活習慣を見直すきっかけに

治療薬の効果が以前ほど感じられなくなったら、かかりつけ医にその旨を伝えましょう。動脈硬化などの器質的な要因、また、ストレスなど心の要因や生活習慣の乱れなどが、ED治療薬の効果を半減させている場合があります。ED治療薬の効果を高めるには、高血圧症や合併症をコントロールしていくとともに、食事や運動、睡眠の質を改善して、ストレスを軽減していくことが大切です。ED治療薬の効き目が低下したと感じたときこそ、日常の生活習慣を見直し、EDを悪化させないきっかけと、捉えてみてください。